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BespokeBraces005S「 19century ボタニカルアート 植物の夢 」
Goldenclassic
Classic
BespokeBraces
no. 5
special edition
19th Century antique linen
「植物の夢」
★
★★★
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古代のエジプトや中国では薬のほとんどが植物からつくられた為、薬草を間違いなく見分ける必要から植物を精密に描いた図譜が作られました、それが「ボタニカル アート(植物画)」の始まりです、
大航海時代に移り、植物学者たちはまだ見ぬ種を求め世界各地へと探検に同行し、写真のない時代に彼らは画家と二人三脚で細部にわたって「正確な」絵を残そうと努めました、
それらのいまだ見たことのないエキゾチックな植物の細密画は続々と本国であるヨーロッパ諸国に送られ、
自然の美を写しとったその植物画の素晴らしさは、本来の目的を越えて19世紀の英国やフランスではひとつの「アート」=「ボタニカル アート」として社交界を中心に広く一般にも大流行していきます、
それらは絵画として壁に飾られるだけでなく、家具やカーテンや壁紙として応用されていきます、、、
「BespoeBraces」ニューリリースは、19世紀に多分、室内装飾用の布として製作された「ボタニカル アート」のビスポークブレイシーズです、
この布地はアンテークショップで手に入れたものですが、まるで我が国の「藍染め」のような青の濃淡で植物のエキゾチシズムが描かれています、
リネンの織りも解析してみると極めて古代的で、非常に密に織られ興味深いものがあります、
銀座東京
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ウイリアム・モリスやジョン・ラスキンたちが「生活と芸術の融合」を目指したアート&クラフツ運動や世紀末のアールヌーボーに代表されるように植物がもつ有機的なフォルムはあらゆるものへのデザインソースとして活かされてきました、
メイプルソープが解き明かしたように植物の姿は官能的でもあります、
もう数十年前にアンテイークショップで手に入れたこのリネンは多分家具とか室内装飾のために織られたものだと思います、
藍染めのような青の濃淡で異国の植物が描かれていてどこかシノワズリーも感じさせる少しエキゾチックなタッチです、
変わっているのは絵柄だけでなく、このリネンの織りが古代的です、
調べてみると極めて繊維の細く長い上等の麻で織られており、だから高密度に織られていてもしっとりした手触りをしているのです、調べれば調べるほど、このリネンの織り、糸は特別なもので興味が尽きません、
この布地をブレイシーズにしょうと思ったのも、エイジングしたようなエクリュに浮かぶ青の濃淡の植物の姿の美しさと、この布地の質に惚れ込んだからに他ありません、
これからの季節、エクリュのアムンゼンやサマーホワイトフランネルのトラウザーズなどに美しく似合うことでしょう、
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「bespokeBraces」の製作にあたっては世界をさ迷いました、
英国の老舗といわれるブレイシーズメーカーなどとも幾度か話し合ったのですが、正直に云ってどうにも納得できませんでした、
思いがこもったものを作れる体制には既にないと、どうしても私には思えました、
思いあぐねた末、「そうだ、何も他人をあてにすることはない、今なら我々のチームでつくれる」と思い立ちました、、、
シルクの部分はBespokeScarfなどを担当してくれている「名職人さん」が仕立て、革の部分は大久保自らが制作するという鉄壁のチーム、、
純粋な「アトリエメイド」、、、思いが伝わるものを仕立てるにはそれが一番です、
この「ビスポーク ブレイシーズ」には私の思いのたけをすべてぶつけています、
考えてみれば、メーカーの怠満によって長い間、我々は不便、不満を強いられてきたと云えます、何しろぴったりしたサイズのものを手に入れることさえ適わかったのですから、、、
制作過程はかなり試行錯誤しました、
当初は正確な採寸だけで作成しようと「採寸方法を開発」しようとしたのですが、やはり「仮縫い」をすることにしました、
「ブレイシーズ」というのはフィッテイングこそ「命」です、靴が「ラスト」で決まるように、正しいフィッテイングを現実にするために「仮縫い」がないのがおかしかったのです、
この「仮縫い」は、事前にパーツをくみ上げておき、仮縫いをしながら大久保と私が随時チェックし、「その場で」最終的に調整し仕立て上げるというかなり贅沢な「工程」を取り入れることにしました、
これなら我々も、メンバー自身もベストフィットを確認し、それを「仕立て上げる」ことができます、
今回のビスポークブレイシーズには「金具」がありません、
これは「必要のない」、「諸悪の根源」だと私は常々思っていたのです、
調整金具があるから「調整しよう」とする、つまり、完全に長さが合っていなくても「調整すればいいや」と思ってしまう、(毎回、ベストフィットに調整できるはずがないのに、)
そして、何回も「調整」するうちに絹が金具にすれて先ずそこから痛んできます、
しかもブレイシーズの幅は体型にあわせて変えるべきなのに、「金具」に制約されて大概のブレイシーズは細い貧相なものに「統一」されています、
そういうわけで、この「ビスポークブレイシーズ」には「金具」がありません、考えてみれば、ビスポークなのだから当たり前です、
ブレイシーズのストラップ、背のY字の部分の革細工については大久保が手作りすることにしました、
既製品のブレイシーズのストラップなどの革細工の「貧相」さ(値段は安くないのに、)も非常に気になっていて、嫌なのです、
大久保が完全な手作りをすることによって、いままで「大いに不満だった既製の貧相な革」とは次元の違う贅沢なものに仕立てることができました、
今回は、ビスポークシューズで使用している最上質の「ボックスカーフ」を使用しています、革の質は当たり前ですがそんじょそこらの既製のブレイシーズで使用されているものとはレベルが違います、
それを手でひとつづつクリック(カット)し、コバも大久保が丁寧に磨き、実は内側に厚みが均一になるように革のライニングさえ抜かりなく仕込んでいます、
そう、これはまるでビスポークシューズのように既製のブレイシーズでは考えられない愛情を込めて丁寧に仕立てているのです、
とくに、トラウザーズへ繋ぐストラップ部分は矛盾のない流れるような綺麗なラインを描くよう、メンバーそれぞれに合った「角度」でつけられています、いつも不満に思っていた背中のY字に別れる背当ても、そこでヘンな皺や襞をつくらないようにかなり急な角度をつけて独特の「シェイプ」をしていて、バンドが素直に美しい流れをつくるようにしています、こんなブレイシーズは世界にないと思います、
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ブレイシーズで重要なのは「正しいフィッテイング」です、
正しい「フィッテイング」の要は、後ろのY字の革当てが、肩甲骨の間の「窪み」にぴったりと収まることです、
この「窪み」に収まるように調整されたブレイシーズは格段に「着け心地」が良く、全くストレスを感じない、 「ブレイシーズは肩コリがする」というのは都市伝説で実は本当の正しいフィッテイングを知らないだけだと思います、そういう意味でもbespoke shoesと似ています、
フロントを調整しても、後ろの革当てがずり上がっていれば、当然そこに捩じれが生じ、美しくないだけでなく、その余分な捩じれはウエストコートのフィッテイングにも影響を及ぼしてしまいます、、
残念ながら、先ずこの「フィッテイング」の正しいブレイシーズを既製品で探すのは「全く」不可能です、
私が調べた限りでは、すべての既製のブレイシーズの背のエラステイック部分は我々日本人には「長すぎ」ます、
つまり、いま流通しているブレイシーズは、「日本人用」ということが考えられていません、
いやそれ以前に「サイズ展開」がなされていません、
つまり、フロントの「金具での調整できる」(調整できるはずがない)という意味不明の「弁解」をたてに「誰にもあわない」ものを売りつけているのです、(ここらあたりも「既製靴」の売り方に似ている、)
これは声を大にして云いたいところですが、ブレイシーズメーカーはすでに我々「ブレイシーズ派」の想いを裏切り、そこには「愛情」のかけらもありません、
アトリエで採寸、「仮縫い」を行います、
黒ボックスカーフ使用のプライスです、
特別仕様としてリザードなどのエキゾチックスキンを用意しています、こちらはエクストラチャージ(約7000円)がつきますが美しいと思います、
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